概要
入門編では、薬物動態解析の第一歩を学ぶ初歩的内容の講義およびパソコンを用いたハンズオン演習によって基本知識を習得します。薬物動態の予備知識がない学生、医療従事者、および医薬開発研究者が最初に学ぶのに最適な入門コースです。
学習目標
1. 薬物動態シミュレーション
・コンパートメントモデルと薬物動態パラメータの概念を理解する。
・薬剤投与後、血中薬物濃度は経時的にどう変化するかを理解する。
・増量・減量・中断した場合、あるいは投与方法を変えた場合、血中薬物濃度推移はどう変化するかを理解する。
2. ノンコンパートメント解析
・曲線下面積(AUC)、半減期 (t1/2) の計算方法を習得する。
学習項目1は医療現場における治療薬物モニタリング (TDM) を実施する際に有用であり、また学習項目2は臨床第Ⅰ相試験や生物学的同等性試験における薬物動態解析を行う上で必須となる知識です。本コースではいずれも初歩から解説しますので、事前の予備知識や経験は不要です。
日程
9月30日(金)
9:30~13:00 1) 薬物動態シミュレーション
講義: コンパートメントモデルの概念。薬物動態パラメータ(AUC、半減期など)の概念。薬物動態パラメータを利用する投与設計法。生物学的利用率と生物学的同等性について。
演習
・薬剤投与後の血中薬物濃度の経時推移をコンパートメントモデルによってシミュレーションする。
・繰り返し投与時の血中薬物濃度推移をシミュレーションする。
・半減期と定常状態到達時間の関係、蓄積率の関係を理解する。
・増量、減量、投与中止、または投与方法の変更(分割投与、投与間隔変更など)によって、血中濃度推移がどう変化するかをシミュレーションする。
14:00~17:00 2) ノンコンパートメント解析 (NCA)
演習
・半減期の計算方法を実習する。計算時のオプションの意味を理解する。
・AUC(0-t) の計算方法を実習する。線形台形法と対数線形台形法の使い分け、定量限界未満濃度の取り扱い方法について理解する。
・無限大時間までのAUC(0-∞) の計算方法について実習する。外挿の適切性を評価する考え方を理解する。
主 催 | 慶應義塾大学 殿町先端研究教育連携スクエア ファーマコメトリクス・システム薬理学研究室 |
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コース責任者 | 谷川原 祐介(慶應義塾大学 殿町先端研究教育連携スクエア 特任教授) |
チューター | 笠井英史(慶應義塾大学 殿町先端研究教育連携スクエア 特任准教授) 井手野泰久(独立行政法人 医薬品医療機器総合機構) 大谷勇紀(小児科専門医) |
定 員 | 25名程度 |
会 場 | zoom によるオンライン開催 |
受講申込 | 受講ご希望の方は、本ページ下記フォームからお申込みください。 |
申込締切 | 2022年9月25日(日) 12:00 ※申込多数の場合は締切日前に受付を終了することがあります。 |
受講申込の流れ |
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キャンセルの連絡 | お申し込み後にやむを得ない理由によりキャンセルされる場合には、運営事務局までメールにて速やかにご連絡ください。 |
運営事務局(問合先) | E-mail: pmx-group@keio.jp |